稀勢の里の15日間(平成30年秋場所)1/2
○初日:勢
稀勢の里にとっては絶好の相手だった。
勢は変なことを仕掛けてくる力士ではない。
稀勢の里が左を差し勝って一気の寄り。
稀勢の里が怪我して以降、初日の白星はこれが初めてだった。
○二日目:貴景勝
嫌な相手。
正直嫌すぎて相撲を見るのも嫌だった。
すんなり左を差させてくれる相手ではない。
加えて低い位置からの突き押しは稀勢の里でも非常に苦労する。
立ち合いは稀勢の里が左を差すことはできず攻め込まれた。
攻め込む貴景勝からの引き技をまともにくらい前のめりになるもなんとか土俵際で残した。
ここからが冷静だった。
貴景勝が攻めの途中、体勢崩したところを突き落とし。
鬼門とされる相手に勝ち連勝スタートとなった。
○三日目:豊山
嫌な相手。
先場所は御嶽海が14日目に優勝を決めた。
千秋楽の相手はこの豊山。
激しい動きのある相撲を制したのはこの豊山だった。
結果御嶽海は13勝を14勝にすることはできず、大関取りに何かしこりを残す結果となった。
豊山も突き押し得意な力士。
自分の考えでは稀勢の里は突き押し得意な力士は少し苦手としているように感じる。
立ち合いは呼吸が合わずやり直し。
稀勢の里も突き、お互い突き合いに。
流れの中で左を差し込むみ右上手も取る稀勢の里。
右上手が切られ、左も入っていない稀勢の里。
土俵際押し込まれる稀勢の里。
しかし稀勢の里の左がのぞき、最後は右に動いて突き落とし。
物言いがついたが稀勢の里の勝利は変わらなかった。
土俵上を激しく動き回る相撲を制し、三連勝。
稀勢の里の覚悟を感じた一番。
○四日目:魁聖
比較的やりやすい相手。
勢いと同じタイプでまともな相撲で変な仕掛けはない。
初日に豪栄道を破っていることが少々不安ではあるが。
立ち合いは稀勢の里が左をすんなり差した。
左四つで胸があう展開。
互いに上手を引くことができず攻め手に欠ける展開。
稀勢の里はじわじわと前進。
しかし魁聖の投げで形が悪くなった。
稀勢の里の左が宙ぶらりんに。
当然上手も取れていない。
攻め込まれる稀勢の里だったが、上手を切って再び左をねじ込んだ。
更に右で上手も取った。
こうなれば稀勢の里万全!
鼻血をだしながらの四連勝。
○五日目:正代
何をしてくるかわからない嫌な相手。
土俵際特に要注意。
立ち合い、稀勢の里は先に左を差されるも左をねじ込んだ。
右の上手も取り攻め込む稀勢の里。
しかし正代の下手投げで左が抜けてしまい、右上手のみ。
半身の状態で正代に攻め込まれる。
攻め込まれるもタイミングを合わせた上手投げが決まった。
投げも出来るならもっと使えばいいのに…と思わなくもない。
何はともあれ嫌な相手に勝ち序盤白星を五つ積み重ねた。
●六日目:千代大龍
立ち合いの激しい辺りさえ気を付ければ何も怖くない…
怖くないはずだったが…
立ち合いは当たり負けせず。
しかし叩きをくらい前のめりになったところを上手く回り込まれて送り出し。
この力士に負けたらいかん…
心が荒ぶる。
稀勢の里は今場所初の黒星。
○七日目:千代の国
激しい相撲がウリの嫌な相手。
簡単に勝たせてはくれないだろう。
立ち合いは激しくぶつかり合い、両者突き合いの展開に。
千代の国の引きに稀勢の里は落ちず付いていく。
序盤の相撲で分かっていたが足腰は非常に元気と言えるだろう。
構えがきちんとしており二度目の引きにもついていく稀勢の里。
千代の国が上手を取るも稀勢の里は左が入っている。
稀勢の里が棒立ちになっているように見えなくもない。
廻しが切れるも左は千代の国の脇の下に入っている。
そのまま稀勢の里が寄り切った。
千代の国は土俵から足出てるのに投げたりどうなってんだ?と思う。
度々ある。
こういうのは注意されないの?
ダメ投げだろこんなもんは。
連敗は防いだ稀勢の里。
●中日:玉鷲
嫌な相手。
玉鷲がこの時点では全敗。
動画を見るとわかるが舞の海秀平氏がまたヘイト溜めるようなことを言っている。
NHKの電波を使って言うことだろうか?
それは置いておいて立ち合いは稀勢の里がつっかけた。
二度目も合わず。
稀勢の里は何もできず二敗。
明日の栃ノ心戦に大きな不安を残した。